集客のハードルが高いと思われがちなECサイトでは、トレンドを抑えた方法でマーケティング施策を実施する必要があります。
しかし、これらは常にニーズを読んでなければ結果的にプラスに働かせることができません。
そこで今回は、知っておくと有利になるECマーケティングのトレンドについてご紹介していきましょう。
これまでの方法で大きな結果にならなかった、変化が感じられなかったという場合は、ご紹介する方法を参考にしてみてください。
ECサイトでの顧客の定義とは?
ECサイトでは、どのような顧客がいるのでしょうか?
一般的に知られているのは、見込み客、購入実績が1回あるお客様、リピーターです。
さらにプラスになるレビューを投稿してくれるサポーター、SNS中心に商品を発信してくる人、専属モデルなど日常的に商品やブランドロゴを身に付けてアピールしてくれるパートナーなど、それぞれの定義に沿って顧客と呼ばれる存在がいます。
一般的な顧客と呼ばれる見込み客、購入実績が1回あるお客様、リピーターが最も多くいて、ここが顧客のベースとなりますが、この顧客に対してどのようなアピールをするかで変化する部分が多くあります。
ECサイトでは、顧客へのアピールによって大きなメリットが得られるため、顧客の定義に合わせた方法を取っていくと良いでしょう。
SEOを意識する
SEOとは検索エンジン最適化のことですが、検索エンジンに最適化することを意識しすぎてしまうと、お客様の動きを見失ってしまう可能性もあります。
季節のイベントを例にしてみましょう。
母の日やクリスマス、お中元やお歳暮などの催事では、見込み客がトレンドや時期に合わせて情報を探すことから始まり、これらの情報から検討して商品の購入をします。
そのため、コンテンツには今年のトレンドが分かりやすいように年号や催事の内容、日付などを入れておくことがポイントになります。
一度購入実績がある場合、前回と同じ商品を選ぶとは限りませんが、リピーターにとっては一部の商品のパッケージや内容のリニューアルも必要です。
また催事までの時間が迫れば、検討する時間も短く、即決してしまう可能性も高いので、おすすめ商品や購入実績ランキングなどのコンテンツを用意しておくとよいでしょう。
スマホ対策が必要
当たり前にスマホを持つ人が増えたため、スマホでの注文を占めるECサイトも増えてきました。
そのため、パソコンとスマホなどに対応しているECサイトが通常になり、楽天市場やAmazon、ヤフーショッピングではスマホアプリ利用でポイントアップなど、スマホの利用が必須となっています。
しかし、スマホ対策としてアプリに誘導するだけでは、本当の対策とは言い切れません。
例えば、アプリを利用した場合、ワンクリックで電話での問い合わせができたり、注文日を連携しているカレンダーアプリに登録できたりなど、お客様がポイント還元以外にメリットとなるような内容や対策があるとより使い勝手が良いと感じてもらえるでしょう。
メールマガジンの内容や送信方法を考える
ECサイトのリピーター促進に、購読者に定期的に送信されるのがメールマガジンです。
海外ではニュースレターと呼ばれ、多くのサイトで利用している方法です。
スマホではSNSなど様々なコミュニケーションが溢れていて、その場での交流が忙しい現代はメルマガをすぐ開封する人が減少傾向となっています。
ECサイトでは、会員登録時にメールアドレスの登録が必須であり、注文した場合はその内容や完了メールなどが送られます。
そのため、有効な手段であることは変わらないのですが、内容や送信方法を考えなければ有効とはいえないでしょう。
例えば有名なブランドであれば、ブランドのファンがいて新作発表など新鮮な情報を知りたいという理由からメルマガを購読するでしょう。
しかし、サイトから一方的に送るものは読まれずに大量の受信ボックスに残ったままとなってしまいます。
メールマガジンで送信元に表示されるものを目立たせると、開封率が高くなります。
公式アプリでお得感アップ
ECサイトにおけるアプリは、大手モールアプリとは違って自分で積極的にインストールする人は少ないと思います。
もしパソコンやスマホで閲覧できるECサイトであれば、アプリをインストールしなくても動作が完了してしまうため、インストールしなくてもお客様が困ることはありません。
それなら、ECサイトがアプリにどのような役割を求めているのかが分からなくなると思うかもしれません。
しかし、アプリの存在によってスマホの画面に入り口が生まれ、プッシュ通知などでお知らせをすることもできるので、アピールするには十分ということです。
大手ショッピングモールサイトでは、アプリからの購入でポイントアップなどの特典を付け、アプリからの購入がメリットになるように工夫しています。
アプリだけの特典や案内なども大きなメリットでしょう。
メルマガよりもプッシュ通知を活用
メルマガも有効な手段であることは伝えていますが、アプリであればプッシュ通知でお知らせを届けられます。
メルマガは、受信ボックスに埋もれがちで開封されない可能性があります。
それだけではなく、迷惑メールに振り分けられてしまう場合もあるでしょう。
しかし、プッシュ通知であればスマホ画面に通知が表示され、知って欲しい内容に誘導するためにも有効です。
アイコンに表示されるバッジと数字を組み合わせれば、メルマガよりも伝える手段は高くなります。
このプッシュ通知でクーポンや再入荷通知などの情報を送ることで、問い合わせを減らすことも可能なので、通知の目的を考えて取り組むのがベストです。
WEBプッシュも活用
WEBプッシュはアプリを使用しなくても、通知できる機能のことです。
以前と比べて、メルマガの代わりに使用される機会も増えてきましたが、まだ確実に導入しているとはいえない機能でしょう。
これを特定のページに設定しておくことで、購入者に対して一定の通知ができます。
また、アプリのように確実に通知は届けられませんが、パソコンからサイトに訪れる人や見込み客に対してもセールやイベントを認識させやすくなるでしょう。
以前からお馴染みのSMS
以前から通知手段に選ばれているSMSは、国内キャリアと接続して配信する方法と、海外回線経由で配信する方法があります。
国内キャリアの場合、配信コストが高くなってしまうものの、到達率も高くなります。
一方の海外回線経由では配信コストが低いものの、海外からのSMS送信を受け付けていない場合には配信できないため、到達率は低くなります。
また、格安携帯などでデータ専用SIMなどSMSサービスを利用していない携帯電話に対しては送信できない場合もありますが、ECサイトでは活用しやすいサービスとなるでしょう。
まとめ
ECマーケティングで、取り入れたいことを紹介してきました。
SEO対策での集客やメールマガジンなどの活用でのアプローチ、また利用率からアピール方法などを考えると、ECマーケティングで取り入れたいことが何かがわかります。
他のサイトがしているからといって同じ方法を取ったとしても、必ずよい結果になるとは限りません。
どのような方法でどんなユーザーにアピールできるのか、またどの手段が最もコストがかかったのか、反応率がどうなったかなどの結果で選ぶことも重要でしょう。
小さなECサイトであっても、合った方法やアピール手段を的確に選べば大きな結果を導くことができます。
何が適しているのかを考えるためにも、参考にしてみてください。
コラム筆者
ECコンサルタント・アドバイザー
安田昌夫
- 東京都出身1984生まれ
- ECサイト運営歴10年で広告費をかけずに45万PVを達成
- 適切な集客・広告運用のサポート・無駄な広告費をカットするためのアドバイスを得意とする
- 月商1200万円突破