皆さんは「サジェスト検索」という言葉はご存知でしょうか?
サジェスト検索は、ECサイトの使用者によって異なる使いやすさを向上させるためには非常に有効で、期待できる手段と言えるでしょう。
そこで今回は、サジェスト検索についての基礎知識からECサイトに導入するメリット、ECサイトに導入する方法、注意点などについてご紹介します。
サジェスト検索とは
「サジェスト」とは、英語でsuggestと言い、日本語に訳すと「提案」という意味となります。
大手検索エンジンであるGoogleなどで自身が検索したいキーワードを入力すると、それに関連したキーワードの候補がいくつも出てきて、その中から選んで検索することもできる機能です。
自動的に検索候補となる内容がいくつも出てくる機能を、サジェストと言います。
サジェストは基本的に検索される回数の多いキーワードを順に出しており、自身の知りたい事柄を検索エンジン(Googleなど)から提案してくれるということで、サジェストワードとも呼ばれています。
ECサイトにサジェストを導入するメリット
自身の運営するECサイト上にサジェスト検索を導入することで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここからは、ECサイトにサジェスト検索を導入するメリットをいくつかご紹介していきます。
・検索がしやすくなる、楽になる
やはりサジェスト検索を導入することで、ECサイト利用者側からすれば検索がしやすくなるというメリットが挙げられます。
スマホでの検索する場合、サジェスト機能があるだけで文字をすべて打たずとも途中までのキーワードで検索したいキーワードが並べばすぐに選択することができます。
また、スマホで文字を打つのが苦手だという人でも入力の手間が少し省かれることにつながるので結果的に利用しやすいECサイトとなるでしょう。
・調べやすさが向上する
ECサイト上にサジェスト検索機能を導入することで、入力したキーワードの候補だけでなく候補かもしれない商品の画像も一緒にサジェスト欄に出てきてくれます。
そのため、商品の検索しやすさが格段に向上するのです。
表現が難しい商品でも、その特徴や色、形状だけでも分かればサジェスト欄に出てくる画像を見るだけで探している商品かどうかを判断することができるようになります。
・商品の購入につながりやすい
ここまでは利用者目線のメリットを挙げてきましたが、利用者目線のメリットはそのまま商品購入につなげやすいという運営側のメリットにつながります。
使いやすい、検索しやすいECサイトであれば、使いにくいECサイトよりも利用者は増えます。
ECサイトを見ている途中で、他のサイトに離脱することも少なくなることから商品の購入につながりやすくもなるでしょう。
ECサイトはいかに利用者側から使いやすいサイトであると思ってもらえるかで、コンバージョン率が変動してきます。
サジェスト検索をうまく導入できれば、自然とコンバージョン率も上昇するでしょう。
ECサイトにサジェスト検索を導入する方法
サジェスト検索はECサイトにとって、利用者側・運営側にとって非常に有効な機能となっています。
では、ECサイトにサジェスト検索を導入するにはどうしたら良いのでしょうか?
ここからは実際のECサイトにサジェスト検索を導入する方法をご紹介していきます。
・開発して導入する
ECサイトでのサジェスト検索を導入する際に、こだわりたいのであれば自身の運営するECサイトに合わせたサジェスト機能を開発して導入する方法があります。
開発からするのであれば、自身のECサイトの仕様に合わせた機能を追加することもできるのでより使いやすいサジェスト機能となることでしょう。
ただし、自身のECサイトに合わせたサジェスト機能を開発するとなるとやはり導入までの費用は通常よりもかさんでしまいます。
更に、開発から始めるので時間も多くかかります。
コスパを考えるのであれば、開発からサジェスト検索を導入することはあまりおすすめできません。
・検索エンジンサービスから導入する
自身のECサイト用に開発からサジェストを導入するのではなく、提供されている検索エンジンサービスから導入する方が現実的だと言えます。
既に存在しているECサイト向けの検索エンジンサービスを利用しますが、GoogleやYahoo!といった大手検索エンジンサービスとは異なり、検索対象は自身のECサイト内のみに限定されます。
サジェスト機能ではなく、検索エンジンサービスを付けるのかと考えるかもしれませんが、検索エンジンサービスはサイト内でのキーワード検索や画像検索などが行える機能となっており、そこにサジェスト検索機能も付随しているのです。
そして、検索エンジンサービス自体はWEBサイトに向けた機能の一つとして提供されていることがほとんどで、導入する際には初期費用や月額料金が必要となるでしょう。
しかし、自身でECサイト用のサジェスト機能を開発するよりもコストは抑えられますし、既に提供されているサービスでもあるので導入までに時間はそうかかりません。
自身の持つECサイトにも検索エンジンサービスがあるかどうか、あればどのくらいの費用がかかるのかを調べてみることから始めましょう。
サジェスト検索を導入する前に気を付けたいこと
検索エンジンサービスはサジェスト検索機能も付随していることから、ECサイトにも非常に有効なサービスだと言えます。
ただ、検索エンジンサービスやサジェスト検索機能を導入する前に必ず確認しておいてほしいことがあります。
ここからは、サジェスト検索を導入する前に気を付けたいことをご紹介します。
・ECサイト内における検索頻度の高さ
ECサイト内の検索機能がある程度利用されているのであれば、利用者目線からも検索エンジンサービスは導入した方が良いでしょう。
しかし、ECサイト内において検索頻度がそう高くないのであれば、サジェスト検索を導入してもあまり意味を成しません。
ある程度利用する見込みがあるかどうかは、必ず確認してから導入するようにしましょう。
そして、そもそもECサイト内の商品数が少ないのであればサジェスト検索機能はあまり必要にはなりません。
Amazonや楽天などのように商品数が大量にあり、その中から効率的に目的の商品に辿り着くためには検索エンジンサービスやサジェスト検索機能は有効です。
商品数が少なく、目的の商品に辿り着くまでが簡単なようであれば導入する必要性はそう高くないでしょう。
・サーバーへの負荷
サジェスト検索などの機能は通常、サーバーへ高い負荷を与えてしまいます。
提供されている検索エンジンサービスを利用するのであれば、ECサイト外で検索されるのでサーバーへの負荷はそれほど高くはなりませんが、自身のECサイト内で検索の処理をする場合、複数人で一気に検索をかけるとサーバーがダウンしてしまったり、負荷によりパフォーマンスが低下してしまったりすることがあります。
導入する前に、必ず自身のECサイトのサーバーに十分な力が残されているのか確認しておくようにしましょう。
まとめ
サジェスト検索は、ECサイトにおいて利用者側からも運営側からも非常に使いやすいサイトとなり得る手段の一つです。
非常に便利な機能ではありますが、すべてのECサイトに必ずしも有効な手段であるとは言えませんし、自身のECサイトには本当に必要な機能であるのかを判断しなければなりません。
導入をする前には、しっかりと自身のECサイト内の分析やサーバーがどれほどの負荷に耐えられるのか確認するようにしましょう。
コラム筆者
ECコンサルタント・アドバイザー
安田昌夫
- 東京都出身1984生まれ
- ECサイト運営歴10年で広告費をかけずに45万PVを達成
- 適切な集客・広告運用のサポート・無駄な広告費をカットするためのアドバイスを得意とする
- 月商1200万円突破